上ノ町の山車 :(茨城県那珂市額田)
上ノ町の山車は、大凡160年前に建造されたものと推測できる。その後明治13年ごろ杉村(現那珂市杉)の大工棟梁・大森弥助、瓜連村(現那珂市瓜連)の彫刻師・高橋雲城、額田上ノ町の塗師・杉村義長らの手によって大改修され、現在の形になったと伝えられています。最近、杉の大工棟梁大森弥助の子孫の家から上ノ町の山車の平面図、正面図及び側面図が発見されました。
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この山車には二つの特徴があります。第一は山車の中央正面の上に、漆塗りの鳳凰をいだき、舞台の両端には竜の頭が彫刻されています。舞台奥の欄間に彫られている三匹の金色の亀と、二羽の鶴、松竹梅の襖と共に大変縁起のよい彫り物となっています。特に二羽の鶴は、色彩も豊かで芸術的にも価値が高いと言われています。第二は他町内の山車に見られない構造上の工夫がされています。即ち山車中央の柱と後部の柱に重い屋根等でバランスをとり、山車正面の2本の柱が取り外しできる構造になっています。これは、舞台を広く使い、踊り易く、観客に見えやすくなるよう設計上の配慮がなされています。
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